気象庁発表の3ヶ月予報(5月25日発表)によると、今年の夏は暑くなるようです。
東日本・西日本は50%の確率で平年より暑い!
(気象庁ウェブサイト・季節予報より引用, 2020年6月4日現在)
(あ〜やっぱり暑いのか…, オリンピックが予定通り開催されたら大変だったかもな…, また地球温暖化とか騒がれるんだろうな…)
なんて思いながら解説資料を読んでいると、アジア域の気候場を解説した図に目が止まりました。これです。
3ヶ月予報解説資料, 2020年5月25日発表より抜粋
期間後半、つまり8月頃はフィリピン近海〜インド洋東部にかけて海水温が平年より高く、対流が活発になると予想されています。
長期予報の際には、熱帯域の海水温がどうなっているかは重要なポイントです。そこで今夏の見通しを調べてみました。
気象庁の予想では、太平洋のENSOは60%の確率で平常だが、30%の確率でラニーニャの可能性あり
JAMSTECの予想では、負のインド洋ダイポールモード現象(IOD)が発生している可能性が高い
一般にラニーニャ時はフィリピン近海の海水温が高くなり、IODが負の時はインド洋東部の海水温が高くなります。つまり上の図のような状態が予想されるということですね。
春に行うENSO予報は比較的精度が低いと言われており、今後の予報の変化に注目ではありますが…
ラニーニャ&負のIODというと、直近では2010年が該当します。2010年夏(6〜8月)の日本の平均気温は、過去113年間で最も高くなるなど、全国的に記録的な高温となりました。気象庁作成の資料には、当時の気候場がこのように描かれています。
2010年夏の気候場(気象庁資料より抜粋)
熱帯域の対流活発な海域や、太平洋高気圧の勢力が強いところは、今夏の予想図と類似しています。
2010年は図にもあるようにチベット高気圧も日本上空まで張り出していたため、いわば「高気圧の布団」を二重にかぶってたみたいに暑かったと記憶しています。
今夏のチベット高気圧がどうなるか、気象庁の3ヶ月予報には言及がなく、インド気象局も今夏のインドモンスーンは平年並みの予想であり、今のところチベット高気圧も強くなるという見通しは示されていませんが…
もし2010年と同じような気候場になってしまったら…
とてもオリンピックやってられるような気温じゃなくなるかもしれませんね(汗)
いずれにしろ今夏は猛暑予想、マスクしてるのも辛い夏になりそうです。
Comentários