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  • 執筆者の写真WeatherDataScience

【クラファン太陽光予測】開発したアルゴリズムの予測パフォーマンスを公開します

更新日:2020年1月19日

クラウドファンディング向けに昨年11月から試行錯誤しながら開発した太陽光発電予測アルゴリズムは既に完成しています。

つい先日、栃木県に太陽光発電所を所有する方から発電実績データをいただいたので、これを使ってアルゴリズムの性能がどんなものかご披露したいと思います。


【太陽光発電所スペック】 住所:栃木県佐野市 設備容量:55.08[kW] パワコン容量:49.5[kW] パワコン変換効率:93.5[%] 設置方位:真南 設置角度:15[度]


【検証条件】 発電実績計測期間:2019年1月1日~12月31日 予測値アウトプットタイミング:前日9:00 発電量単位:[30分kWh] → [kWh] ※今回いただいた発電実績データが1時間値だったので、同条件比較のため、予測値も1時間値に整形しています。 インプット気象データ:前日6:00イニシャルのMSM_GPV インプット気象データ地点:宇都宮 ※発電所がある栃木県佐野市は『栃木県南部』の一次細分区域に属しており、これの代表地点は『宇都宮』なので、この発電所から35[km]離れた宇都宮の気象予測データを発電予測にインプットしてます。

本来は、ひとつの発電所に対して精緻な予測をするなら、その発電所が在所する地点ジャストポイントの気象データをインプットにしたいところですが、 当プロジェクトのアルゴリズムは “汎用的な構造で低価格” がメインテーマなので、在所地点が属する一次細分区域の代表地点の気象データをインプットにしています。


【予測実績比較グラフ】 赤:実績値|青:予測値

ひとつの発電所に対し35[km]も離れた場所の気象予測データをインプットにしているため不利な条件であるものの、同じ一次細分区域内なので天気傾向は概ね一致します。

持続予報(*)と比較して予測誤差が30~40%小さく、すなわち持続予報よりインバランスリスクが30~40%削減できるという内容のパフォーマンスが出ています。 *持続予報とは、過去の発電実績値を予測対象日の発電量予測値に流用する手法等、気象予測技術を必要としない予測のこと。


春と秋と冬は天気が安定しており、気象予測モデル(気象庁)自体の精度が高いため、概ね良いパフォーマンスが出せていると思います。


梅雨~夏は、雲の発生と消散のメカニズムのスケールが小さく機敏で、気象予測モデル自体がそんな夏の雲を表現するのが得意でないので、インプットする気象データの日射量の予測精度がそんなに高くありません。しかしこれは、どこの気象会社の気象予測モデルも共通にある弱点です。


今回はひとつの発電所に対する予測でしたが、複数の発電所群やバランシンググループに対しての予測になると均し効果が効くため、更に良いパフォーマンスの予測が期待できます。



※低価格より徹底的に高精度な発電予測が欲しい!という方には、ターゲットとなる発電所やバランシンググループに特化したAI予測モデルも別途開発承りますので、どうぞお気軽にご相談ください

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